オッターハウンド

歴史

オッターハウンドオッターハウンドは、ブラッド・ハウンドとテリア、グリフォンおよびハリアとの交配で作られた犬です。漁師たちが、川に生息するマスを捕るカワウソを漁の邪魔だとし、その増加を抑えるためにこの犬を群れで使いました。歴代のイギリス国王の中には「オッターハウンド・マスター」と称された人もおり、その中にはジョン王(1199~1216)、リチャード3世、チャールズ2世、エドワード2世と同4世、ヘンリー2世、6世、7世、8世、エリザベス1世がいます。1800年代末には、毎年狩猟シーズンになると、イギリス国内に12頭以上からなるこの犬群が活動することもあったといわれています。ところが20世紀に入り、カワウソの数が減少してくると、オッターハウンドの人気も落ちました。1978年からは、カワウソは種の保存の対象となり、オッターハウンドの存在も脅かされることになります。しかし熱心なブリーダーたちが力を結集したお陰で何とか救われ、ドッグショーにも登場するようになりました。泳ぎがとても得意で、何時間も休まずに泳ぎ続けることができるこのワンちゃん。今日でも、アライグマ、クマ、ミンク猟などに使われ、立派にその役をこなしています。また、家庭犬としても優秀です。

特徴

全身を粗い被毛に包まれ、顔も毛むくじゃらで眉も毛深い大きなワンちゃんです。毛に覆われた頭は大きくて奥行きがあり、幅が狭く、ブラッドハウンドに少し似ています。体高が65cmの場合、頭部の長さは鼻先から後頭部まで27.5~30cmはなければなりません。他のサイズの場合でも、これと比例配分した頭部の長さが必要です。耳は低い位置につき、長くぶら下がった感じで、耳の前縁は折れているか、ふんわり巻いたようになっています。耳を前方に引っ張ると鼻の先端まで届きます。尾はサーベルのように反っています。鼻は大きく暗色です(毛色によって黒か茶褐色です)。目は奥目がちで、すこし瞬膜が見えています。被毛は、長さ5~10cmの粗く長いオーバーコート(上毛)の下に、少し脂を含んだ羊毛状のアンダーコート(下毛)が密生しています。このアンダーコートは、冷たい水の中で体を保護するための耐水性の毛です。毛色に制限はありませんが、一般的には灰色や小麦色に黒の斑の入ったものが多いようです。群れとして働く他の猟犬と同様、音楽的な力強い声でうなり声をあげますが、特によく吠える犬ではありません。足には、泳ぎやすいように水かきがつ いています。

飼育のポイント

子供たちとのつきあい方は、あまり上手とはいえないので、とくに幼児の相手としてはおすすめできません。歩き回ったり、くんくん臭いをかぐのが好きなワンちゃんです。いびきもかきます。太りやすく、鼓脹症になりがちなので、食事は与え過ぎないように気をつけましょう。たくさん運動させる必要があり、可能ならばひんぱんに泳がせてあげたいものです。また、股関節形成不全に注意してあげること。血友病にもかかりやすい傾向があります。この犬種は、被毛がもつれないように、ひんぱんにグルーミングする必要があります。少なくとも週に一度はおこなってあげましょう。

性格

おとなしく清潔好き。遊び好きでお行儀がよく、分別があり敏感です。やさしく、しつけやすいのですが、わがままで飽きやすい傾向があります。やや独立心が強くよそよそしいところがありますが、たいていは人なつこい犬です。防衛本能が強く、他の犬、特に同性のイビザン・ハウンドにやや攻撃的になる傾向があります。